SONY MDR-EX90SLレビュー

モニター用に開発された、密閉型インナーイヤーレシーバー。今年の5月10日発売以来、品薄状態が続いていてなかなか手に入りませんでしたが、生産体制が整って来たのか、少しずつ出回り始めている様です。ただし、相変わらず数は少ない模様。ヨドバシカメラで売っていたので購入。


うちの部屋は防音性低いので、大き目の音量で聴く場合はヘッドフォン一択。ただ、オーバーヘッド型など耳を覆うタイプは、メガネしていると邪魔だし、長時間使用していると耳が痛くなります。それでインナーイヤー型を使うようになり、現在は耳への接点が少なくて耳栓っぽいカナル型を使用しています。ここしばらくは、SONY MDR-EX51を使用。しかし、低音域は良いんだけど、中高音域に伸びが無いというか、女性ヴォーカルなどが前に出て来ない感じなので、家でじっくり聴く用に良いの無いかなと探していました。


いろいろ調べて、

この辺りかなと。


MDR-EX90SLはレビュー記事などで情報を得ていて共感出来たのと、これまでソニーの製品を使ってきて音に慣れている、価格も手頃な事から第一選択肢。ATH-CK7は金属部分が耳に触れる事があって、中には削って形状を整えたという人も。ただしチタン製(w E4Cは悪い話しを聞かないけど、そのかわりお値段が凄いです。SHUREの下のクラスになってくると、他のでもいいかなと言う感じ。





そして聴いてみた。凄げぇぇぇ!! 今までと別次元の音で、劇的な変化を感じる事が出来ました。低音、中高音の全域に厚みが出たというか、これまで聴こえてこなかった音が聴こえるし、ライブの臨場感が感じられる。聴いているうちに馴染むと思っているので、エージングは気にしてません。現状でも十分聴けてるし。


装着感は良いです。ドライバーユニット部分できっちり固定されるため、一般的なカナル型より適正な位置で装着出来ると思います。ただ、子供や耳が小さい人は、このドライバーユニットが邪魔になる事もありそう。外形の直径は、約1.5cmはあります。


遮音性が低い、音漏れすると言われているけれど、いつも外出時に設定する音量だと、そんなに音漏れしていないと思うし、外からの音もMDR-EX51より聴こえなくなっている気がします。自分的には十分なので、外出時も使おうかなと。通勤、通学で使用する場合は、遮音するほどの大音響で聴くのは周りに迷惑だし、何より周囲の音が聴こえないのは危ないし。


使う場所、使用者の満足感で評価は変わるものだし、音の聴こえ方なんて、個人差や好みで大きく異なります。人の居ないとこで使用するなら遮音性や音漏れを気にする必要も無い。私は静かな場所、家での使用が前提だし、カナル型は音こもりするというか、耳栓のような閉塞感もちょっと苦手なので、この位が丁度良いと思う。


気になったのはコードの長さ。左右のイヤフォン分岐部からプラグまでの長さは41cmでとても短いです。付属の延長コードは1m。私はプレイヤーを胸ポケットに入れて使っているので、逆に丁度良かったりするのだけど、カバンやズボンのポケットなどに入れて使っている人は、付属の延長コードを常用することになりそう。家で使う場合は、長めの延長コードを用意した方が良いかもしれません。


付属品として本革製の専用ケースが付いています。しっかりした作りで好感持てるけど、この分値段を下げてくれた方が嬉しかったかも。


総評。作りもしっかりしているし、これだけの音で聴けるなら一万円は安いと思う。私の様に安いヘッドフォン使ってきた人は、聴き飽きた音楽もまた新鮮に聴こえるんじゃないかと思います。個人的には、大満足の逸品でした。


欲しい人は、徐々に出回って来ているとは言え流通量は少ないので、小まめにチェックするしか無さそう。ただ、値段もそれなりだし、そろそろ供給量が上回って来るかも。amazonはチェックしていたけど全然入荷しません。ヨドバシカメラビックカメラの方が定期的に入荷している感じ。ヨドバシカメラは、サイトをリニューアルしてからRSSでトピックス配信しているので、RSSリーダー使うと良いかも。


◆“四代目耳型職人”が設計したソニー渾身の密閉型インナーイヤーヘッドホン「MDR-EX90SL
http://arena.nikkeibp.co.jp/col/20060405/116170/
◆開発者に聞くN・U・D・Eシリーズ最高峰「MDR-EX90SL
http://www.itmedia.co.jp/anchordesk/articles/0605/08/news008.html
◆新製品プレビュー:7gの“モニター音質”イヤフォン ソニーMDR-EX90SL
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20060428/npp85.htm